今回は、以下のプロダクトをRedHatにインストールした手順のメモです。
Oracle Database 11g Enterprise Edition Release 11.2.0.1.0 - 64bit Production
V17530-01_1of2.zip / V17530-01_2of2.zip
インストール要件 †
今回は、旧DBからexpされたダンプファイルを新DBにimpするテンポラリーでインストール、impに合わせたDB構築を行うため、DBファイル等の配置(ファイル・システム)には考慮せず、ノーンアーカイブモードで作成。
従って、事前構成済データベース・タイプ「汎用目的、トランザクション処理」適用。
当然、Oracle自動ストレージ管理も利用せず。
旧DBの環境は、以下の通り。
OS: Solaris 8 (64bit) bigendian
DB: Oracle 9.2.0.4.0 (64bit)
コンパチブル初期化パラメータ 9.2.0.0.0
表領域のブロックサイズ 8192
ダンプ生成コマンドは exp
NLS_CHARACTERSET =JA16EUC (新DBのキャラクターセットに設定)
NLS_NCHAR_CHARACTERSET=AL16UTF16 (新DBのキャラクターセットに設定)
表領域:SAMPLE (新DBの表領域として作成)
ユーザ:SAMPLE (新DBのユーザーとして作成)
/tmp /u01 に十分な空き容量があること
インストール準備 †
- Xサーバー、クライアントの開始
Oracleのインストールには、サイレントモードでのインストール方法があるが、殆ど利用したことがないため、WindowsにXサーバー(Reflection X)を利用してインストール。
Xマネージャーを起動して、マイセッションを開始します。
XクライアントでDBインストールするホスト名、ユーザ名、コマンドを指定して、
Xクライアントを開始。コマンドは、(/usr/bin/gnome-session --display %IP#% &)
- 必要なパッケージをインストール
OSに応じて必要なパッケージがあるため、Oracleインストールマニュアルを確認の上、必要なパッケージをインストールします。今回は、XE版を事前にインストールしたサーバーであり、yumコマンドが実装されているので新たにパッケージをインストールする必要はなかった。尚、Oracleインストール中に必要なパッケージがない旨がワーニングとして表示されるが、該当バージョン以上のパッケージが入っていたので無視してインストールを行った。
- カーネル・パラメータの確認と設定
# cat /proc/sys/net/ipv4/ip_local_port_range
# echo 9000 65500 > /proc/sys/net/ipv4/ip_local_port_range
# cat /proc/sys/net/ipv4/ip_local_port_range
# vi /etc/sysctl.conf
fs.aio-max-nr = 1048576
fs.file-max = 6815744
kernel.shmall = 2097152
kernel.shmmax = 4294967295
kernel.shmmni = 4096
kernel.sem = 250 32000 100 128
net.ipv4.ip_local_port_range = 9000 65500
net.core.rmem_default = 262144
net.core.rmem_max = 4194304
net.core.wmem_default = 262144
net.core.wmem_max = 1048586
# /sbin/sysctl -p
- ユーザ、グループの作成
# /usr/sbin/groupadd -g 500 dba
# /usr/sbin/groupadd -g 503 oinstall
# /usr/sbin/groupadd -g 504 oper
# /usr/sbin/groupadd -g 505 asmadmin 自動ストレージ管理用なので不要だった
# /usr/sbin/groupadd -g 506 asmdba 自動ストレージ管理用なので不要だった
# /usr/sbin/groupadd -g 507 asmoper 自動ストレージ管理用なので不要だった
# /usr/sbin/useradd -u 500 -g oinstall -G dba,asmdba,oper oracle
# passwd oracle
# vi /etc/security/limits.conf ファイルに以下を追加(今回の値は適当)
oracle soft nproc 2047
oracle hard nproc 16384
oracle soft nofile 1024
oracle hard nofile 65536
oracle soft stack 10240
# su - oracle 上記の設定が反映されているか確認
Oracle# ulimit -Sn ファイル記述子の設定(ソフト制限)
Oracle# ulimit -Hn ファイル記述子の設定(ハード制限)
Oracle# ulimit -Su 使用可能なプロセス数(ソフト制限)
Oracle# ulimit -Hu 使用可能なプロセス数(ハード制限)
Oracle# ulimit -Ss スタック設定(ソフト制限)
Oracle# ulimit -Hs スタック設定(ハード制限)
- ディレクトリ作成、環境変数設定
# mkdir -p /u01/app/oracle
# chown -R oracle:oinstall /u01/app/oracle
# chmod -R 775 /u01/app/oracle
# mkdir -p /u01/app/oraInventory
# chown -R oracle:oinstall /u01/app/oraInventory
# chmod -R 775 /u01/app/oraInventory
# su - oracle
Oracle# export LANG=ja_JP.UTF-8
Oracle# export ORACLE_SID=ora11g
Oracle# export ORACLE_UNQNAME=ora11g
Oracle# export ORACLE_BASE=/u01/app/oracle
Oracle# export ORACLE_HOME=/u01/app/oracle/product/11.2.0/grid
Oracle# export LD_LIBRARY_PATH=$ORACLE_HOME/lib
Oracle# export PATH=$PATH:$ORACLE_HOME/bin
Oracle# export NLS_LANG=Japanese_Japan.AL32UTF8
※上記は、.bashrc に追記しておくと良い。
- インストールキットの展開とインストラーの起動
インストールキット(V17530-01_1of2.zip / V17530-01_2of2.zip)を /tmp にコピー
Oracle# cd /tmp
Oracle# unzip V17530-01_1of2.zip
Oracle# unzip V17530-01_2of2.zip
Oracle# cd database
Oracle# ./runInstaller -jreLoc /usr/lib/jvm/java/jre
- インストラー画面
- セキュリティ・アップデートの構成
=> 無視して次へ
- インストール・オプションの選択
=> データベース・ソフトウェアのみインストールを選択して次へ
- ノードの選択
=> 単一インスタンス・データベースのインストールを選択して次へ
- 製品言語の選択
=> 日本語と英語が選択されているのを確認して次へ
- データベース・エディションの選択
=> Enterprise Editionを選択して次へ
- インストール場所の選択
=> Oracleベースとソフトウェアを適切に変更して次へ
本来、Oracleベースとソフトウェアは別なディスク領域が望ましい。
Oracleベースは、/home/oracle or /export/home/oracle
- オペレーティング・システム・グループ
=> dba等のグループを選択して次へ
- 前提条件のチェック
=> インストールを実行するための最小システム要件の確認をして次へ
- サマリー
=> インストールするソフトウェアの確認をして次へ
- 製品のインストール
=> インストールの進捗が表示されます。
インストールされると、rootユーザで新しいインベントリにroot構成
スクリプトを実行するように求められます。「次へ」をクリックします。
rootユーザでroot.shスクリプトを実行し「OK」をクリックします。
以上で終了です。詳細は以下を参照のこと。
Linux Installation Guides 「Databaseインストレーション・ガイドfor Linux」
UNIX Oracle